25. 神のわざ再び

24. 神の力
付録 デイビッド語る

コラム 「ミッションパイロット」  デイビッド・ゲイツ氏の証より

2001年は、人が桁外れの問題と呼ぶような新しいチャレンジをもたらしました。地元ガイアナのボランティアたちは、習わしから離れて神様を見るように変わっていきました。彼らは、神様がなさる問題解決は奇跡だということを知ったからです。神様は、「あなたがたに将来を与え、希望を与えよう」(エレミヤ29:11)と約束しておられ、みわざのあらゆる面を支配されることを彼らは信じました。

最初のチャレンジは、局の電波の強さを最大限にもっていくための伝達装置を作り上げるという、大きな技術的必要を満たすために、ダン・ピークがひとり苦心していたときにやって来ました。彼はその上、無線通信と局の運営も切り盛りしていました。ダンは不平を言いませんでしたが、デイビッドは、局の運営を担うことのできる若いカリブの専門家を求めて祈り始めました。これはダンが自由に技術的な必要に集中できるようになる一方で、本部の地元色を強めることでしょう。

神様の応答はまもなくやって来ました。トリニダードのカリビアンユニオンカレッジでデイビッドの学生だったエスター・セデノが応じました。アンドリュース大学からビジネスマネージメントの卒業学位を得て、彼女はトリニダードへ帰省する前に、宣教師また教師としてアラウの村で1年近くすでに奉仕していました。ジョージタウンでの必要に気がつき、彼女はデイビッドに、神様は、彼女が戻ってきてマネージャーとして奉仕するように導いておられるのがはっきりわかったと言いました。彼女の機知と技能はすぐにチーム全体からの尊敬と支持を得ました。エスターは、トリニダード・トバゴのテレビプロジェクトを管理していたジャッキーとペーター・スミス夫妻を通して、管理サポートを受けました。ジャッキーはいつでも喜んで手伝い、ガイアナへのいくつかの旅行をし、エスターが留守のときは臨時の本部責任者を務めました。神様はまた祈りに答えてくださいました。

DavidHosick2デイビッドもダンも、神様が、パルイマにあるデイビスインディアン実業学校(D.I.I.C.)での、新たな危機を解決できるボランティアを持っておられたことを知りませんでした。ある金曜日の朝、デイビッドは、ひとりの引退牧師と図書館司書であるその妻を滑走路で下ろしました。この年配のボランティア夫妻は、D.I.I.C.の初めての図書館を整えるため、またバイブルワーカーを教え、祈祷週を執り行うためにやってきました。その金曜の午後、日没の少し前、だれかが、水源の流れが止まっていることを見つけました。それは1950年代以来、その地域の水源となっており、レイン山から来ています。このままれは水源の水が止まってしまえば、川の水を料理、飲用、そして入浴に使わなければならなくなったことでしょう。

しかし神様はこの問題を前もってご存知でした。神様は、2001年1月から3月まで、D.I.I.C.のためにその技能を提供するためにカナダのオンタリオから来ていた、アドラのボランティア技師デイビッド・ホーシックにヒントを与えました。水の流れが止まった後、日曜の早朝に、ホーシックは水源への水が最初に流れ出てくる大きな岩まで、急な坂道を半マイル(800m)歩きました。彼は泥や岩くずが貯水タンクを一杯にして、山から学校へと流れ下る水のパイプを詰まらせているのを発見しました。学生に手伝ってもらい、彼らはプラスチックの貯水タンクをきれいにし、それを持ち上げ、そのあたりを2フィート(約61cm)掘り下げて、タンクを低くしました。それから彼らはコンクリートの緩衝ダムを作りました。水がよどむのを防ぐために、彼は、タンクにいつも水をおよそ18インチ(約45cm)貯めておけるような位置に排水パイプをつけました。
ホーシックは、雨が降らない年には、その水源では発展していく学校に間に合わないだろうということに気がつきました。ひとりの年老いた村人が彼に話しました。「わしはあんたを、この水源の400フィート(約122m)上方にあるもうひとつの水源まで連れて行ける。そこには巨大な岩から流れ落ちる小さな滝がある」

その可能性に興奮して、ホーシックは学生に手伝ってもらい、その山にセメントを運び上げ、滝の下にコンクリートの集水池を作りました。彼らはその池を金属板で覆い、岩くずや小動物の侵入を防ぎ、口径4分の3インチの黒いプラスチックパイプを取り付けました。茂っているジャングルの植物を切り払いながら、水が最初の水源へほとんど垂直に50フィート(約15m)流れ落ちるようにしました。今では、水は2つの水源から2インチ(5cm)のプラスチックパイプを流れて、山のふもとにある1,000ガロン(約3.8t)の水槽まで行きます。学校の歴史の中で、これまでこの水槽が一杯になったことはありませんでしたが、今では量と水圧が増して、水槽は一杯になり、およそ5時間のうちにあふれ出てきました。学生たちは溝を掘り、あふれ出た水を学校の畑へと導きました。水量が増えて、構内のどの建物もパイプから流れ出るきれいな水を得ることでしょう。命の水であるイエス様は、ご自分の子らに十分の供給をしてくださいました。

天からのこの奇跡的な贈り物のことで神様を賛美しながらも、デイビッドは別のとても重要な文書に注意を向けなければなりませんでした。最初の2年間彼は、GAMASの飛行機を一時的な認可で運営してきました。それから最後通告が来ました、「これ以上一時的な認可は出せません。あなたがたの飛行機は、政府が永久認可を与えるまで、離陸できません」。奥地にデイビッドが飛行できるただ1つの方法は、セスナ206を1時間約250ドルで、ツインアイランダーを1時間350ドルで借りることでした。奥地への必要を満たす飛行をするたびに、850ドルから1,200ドルの費用がかかります。

良友ウィンストン・ジェームズに心配を打ち明け、デイビッドは説明しました。「GAMASがこの国でずっと飛行機を使った伝道プログラムを公式にやっていくのには、どうしてもガイアナ政府からの認可が必要だ」
「君は、首相がパルイマへ、そして国の大統領がカマラングへ最近訪問したことで、私たちの認可申し込みが関心の的になったことがわかるだろう」とウィンストンは答えました。「ジャグデオ大統領との面会の約束を要請しなかったのかい?」
「ああ、したよ。教団本部と共に、僕らは2,000年10月2日月曜日午後4時に彼と会った。僕らは、嘆願書と一緒に多くの心からなる祈りをささげるためのマスタープランを用意した。奥地一帯の全部の教会が特別な祈りと断食の期間を持つと誓った。4時に彼らは教会のベルを鳴らしたので、村人すべてがしていることを止め、その面会の間、神様のご臨在があるように祈ることができた」
「すばらしい!」とウィンストンは答えました。「僕らは『いと高き者が、人間の国を治めて』(ダニエル4:17)おられることを知っている。神様は彼らの祈りを聞かれた。その面会のことを話してくれたまえ」

「僕らはジャグデオ大統領と人事担当局の有力な局長ドクター・ロンチェオンに見せるために、過去4年間の詳しい報告書をカラーで用意した。僕らはベン・カーソン物語“ 才能ある手”というきれいな本を1冊、奥地での子供医療事業で僕らと一緒に働いている大統領夫人にさし上げた。ジョージタウンの教会も神様のご臨在と力とを祈り求めた。僕らみんなの目は神様を見ていた。僕らはその面会の間、はっきりと神様のご臨在を感じた。なぜなら聖霊が、ひとつひとつの質問に僕らが答えるのを助けてくださったから。大統領は報告書を見終わった後、『私は、このサービスは奥地の多くの孤立した村々にとって大きな助けであると確信する。GAMASが国中で医療航空機プログラムを運営する正式認可を受ける手続きをすぐ始めよう』とはっきりおっしゃった。
その面会の場を去りながら、僕らは、『あなたがたを召された方は忠実であって、それをなさる』ということを実感したよ」
「だが、デイビッド」とウィンストンが言葉を挟みました。「その面会は去年の10月だった。君たちの飛行機は両方ともまだ空港に停まっている。どうしたんだい?」
「サタンが、大統領のおっしゃったことを妨害あるいは遅らせるために油断のならない方法を引っ張り出した。サタンの企みに協力して官僚機構が、政府機関や省庁のおびただしい手続きを要求している。まず、彼らは、軍の手続きが済むまでは認可は出せないと言った。僕らは幾度も軍と一緒に働き利益を与えてきたので、それはひどく遅れることなしに認められた。間もなく僕らはその認可を受けたと、省から連絡があった」
「第2に、だれかがセスナ172の売渡契約の請求書の文言に説明の必要があると文句を言った。すぐに僕らは作業にとりかかり、24時間以内に、彼らを満足させるようにすべて変更した。何週間過ぎても、まだ手間取っているので、僕らはまた電話をした」
「第3の異議は、『あなたがたは、セブンスデー・アドベンチスト教会に対するGAMASの支持関係を証明する必要がある』ということだった。僕らは、その文書は書かれてあって、彼らのファイルにあることを彼らに思い出させた。さらに手間取った後で、彼らはそれを見つけ満足そうだった」
「『2日後にまた来なさい、そうすればあなたがたの認可は用意できているだろう』と彼らは約束した。ところが僕らは、この遅延ゲームにサタンがどんな新しい障害物を振り上げようとしているか知らずに、待った。最後に僕らが受け取った言葉は、認可のための書類処理は終わり、承認のために全部まとめて内閣に行くとのことだった。そこで停滞したのは、セスナ172は、GAMASの名前で登録された新しい検定証の交付と、飛行機の耐空性検定証の再交付を受けなければならないということだった。神様に感謝するよ、ゆっくりだが着実にはかどっているのがわかる」

3月半ばにやって来る国政選挙で、デイビッドは、時は短いと知りました。何百人もの村人たちが断食して祈りました。一時的運営認可の期限が切れた小さな赤い飛行機は、いまだに最後の承認を待って地上に置かれたままです。

選挙のちょうど11日前、デイビッドは希望を失い始めました。けれども神様は、朝の個人礼拝で、マタイ14:24、25から彼に話しかけてくださいました。「ところが舟は、もうすでに陸から数丁も離れており、逆風が吹いていたために、波に悩まされていた。イエスは夜明けの4時ごろ、海の上を歩いて彼らの方へ行かれた」。デイビッドの心は平安で満ちました。神様は、認可はぎりぎりの瞬間に出されると語っておられる、という確信を彼は感じました。

2001年3月8日木曜日の朝、民間航空の社長がほほえみながらデイビッドを迎えました。「内閣が、GAMASにガイアナでの運営に全面的承認を与えましたよ。この5年間のあなたがたの忍耐が報われました。ここに、ガイアナのどこにでも飛行できる認可証があります」

次の安息日、デイビッドは小さな赤い飛行機で飛んで、パルイマの滑走路に着陸し、それからカイカンに着陸しました。大喜びの村の子供たちや大人たちは、賛美し、祈り、そして歌うために、セスナ172の周りに2つの大きな輪を作りました。喜びにあふれて、デイビッドは祈っているデイビスインディアンの友人たちへの感謝を言い表しました。

「私たちは打ち勝ち難いと見える困難に対して戦っているように見えましたが、あなたがたは、神様の約束への信仰を通して大きなことを期待しつつ、神様に嘆願し続けました。私たちが御名に栄光を帰すことができるようにと神様に最高の求めをするとき、神様はお喜びになると確信します。サタンのもたらす困難や遅延は5ヶ月にわたり、ガイアナでの私たちの飛行機を使った救援の働きを妨げました。私たちは、神様は依然として、今もなお人々の事情をコントロールしておられるのを知っています。今は、なぜ長い遅延があったのか理解はできませんが、その長い待機の間、神様が恵みを与えて、私たちが神様に目を留め続けていられるようにしてくださったことを賛美します」

それからの3日間、ゲイツ一家が合衆国へ旅行をする前、デイビッドはひっきりなしに飛行機を飛ばしていました。彼はボランティアたちの必要品を運び、医療の必要な患者たちを拾い、訪問者たちを運び、薬剤のことで飛び、新しいチェーンソーを配達して建築を加速させ、ガイアナの地区7と地区8に燃料を運びました。牧師の支援の必要が絶対にあると感じて、教区の牧師がGAMASによって2日間奥地に飛行機で入ることを志願しました。パルイマとカイカンの間で、彼は長老たちに按手を施し、8つの結婚式を執り行いました。牧師がその地区にいると聞き、バプテスマを受けたいとカイカンまで歩いてきた25人の人々のように、4つのバプテスマ式がそれぞれ予定されました。教会員たちはGAMASの飛行機が希望、喜び、そして祝福を奥地にもたらし続けることができるのを喜びました。
少し後のことですが、新たにある深刻な面倒を引き起こしている技術的な問題を話し合うために、ダン・ピークはデイビッドを横に引っ張って行きました。

「ワシントン夫妻がチャンネル12を寄贈したとき、彼らの要望の1つは、僕たちがそのチャンネルの電波力を最大限にすることだった。伝達装置の増幅器を作ったが、うまく動かない。率直に言って、僕には問題を見つけられないんだ。もしこれをすぐに動かせなければ、3万ドルする伝達装置の購入を考えなければならないかもしれない」

突然ダンは、放送電子機器に関してとても頭の切れるひとりの友人を思い出し、彼に連絡することに決めました。数週間は可能だと言い、その友人はやって来て、その機械をとても一所懸命に見てくれました。すぐにもその局の電波力は最大限になるに違いないと思われました。その友人は部品を求めて合衆国に旅行をし、仕事を仕上げるために戻ってきました。彼は修理した増幅器をテストした後で、伝達装置を入手するようにとの勧告を含む、新しい必要品のリストをデイビッドに渡しました。彼らは振り出しに戻りしました。
局を管理することになってから18ヵ月、彼らはまだ電波が弱い状態で送信していました。この時にダンと彼の家族は、ダンが放送に関する技術的な経験を増やせるように、合衆国への帰国を決めました。期待は高かったのですが、信用性は損なわれていきました。その危機を神様に解決していただかなければなりません。

最初は個人的に、それからグループで、デイビッドは、局のことでの心配を理事会に打ち明けました。「新しい伝達装置を購入するための資金を奇跡的に与えてくださるように神様に頼むことは構わない。だが僕は、放送の技術的な面に焦点を当てていた間に、番組作りのいくつかの分野で、私たちは神様の期待に背いてきたのではないかと思う」
「私たちが放送するすべてはキリストの栄えとなり、私たちの明快な存在意義を反映しなければなりません」。厳粛な思いで理事会はひざまずき、この弱点を告白し、新たに変える方向の上に特別な祝福を求めました。

その誓約に伴い、大きな戦いを繰り広げている両サイドが即座に行動を起こすべく準備をしました。次の2日間、デイビッドが国外に出ている間に、外部勢力がテレビ局を理事会の監督からもぎとろうと企てました。内部の経済情報を用いて、これらの人々は、必要とされる高価な新しい伝達装置を買うのに十分な資金は、管理権の引継ぎをしない限り、手にできないだろうと主張しました。見たところ偶然のようであって、実は明らかな神様の摂理のうちに、デイビッドはそれぞれの危機に機先を制することができました。

神の手が支配しておられるのを見て心が喜びでいっぱいになり、また理事会が定めた方向に安心し、デイビッドは確信を持って、必要な伝達装置を購入するにあたって急を要する資金を主に求めました。24時間以内に、半ば引退した夫婦がデイビッドに、彼らの退職金をその機器を購入するようにささげますと連絡して来ました。神様の約束がデイビッドの耳に鳴り響き続けました。「彼らが呼ばないさきに、わたしは答え、彼らがなお語っているときに、わたしは聞く」(イザヤ65:24)。

急いでガイアナに戻り、デイビッドは局の日常運営の監督を自分でやり始めました。明らかに神様が与えてくださった新しい伝達装置は、明らかに、局の働きにおける信用と威信を取り戻す助けとなりました。ワシントン氏の助けで、技術者たちが3ABNとAGCN、そしてすぐに参入するセイフテレビに、新しい衛星ダウンリンク(通信衛星から地上への信号の送信路)を組み込むために雇われました。テレビ局の伝道活動に合わせて、デイビッドは、局によって提供される聖書研究や文書配布の仕事をするバイブルワーカーチームを発足しました。テレビ2での情勢は再び軌道に乗りました。

何か月か前に、デイビッドはベッキーに告白したことがありました。「GAMASの永久的運営認可を受けたとき、僕らが別の挑戦に向き合うと考えたことがあるかい?神様の祝福が増して責任も増すようになった。僕はすでに多方面に手を広げすぎてしまった。長期間献身する、パイロットやその他指導者としての資質のある円熟した人々がいなければ、ガイアナ奥地での進展は挫折するだろう」
「あなたは正しいわ、デイビッド。でも神様がお送りになったボランティアたちのことを考えてみて。ジョージタウンのボランティアとして、テレビ局のすべての技術的な事態を処理したダン・ピークとその家族、パルイマのD.I.I.Cでリーダーになってくれたドクター・シーラがいなかったら、あなたは何を成し遂げたことかしら」
デイビッドは彼女をさえぎりました。「村の学校で教えているような地元のボランティアたちのすばらしい働きを忘れてはいけないね。D.I.I.C.はテネシーのサウザンアドベンチスト大学の学生宣教師たちがいなかったら続けられなかった。彼らに加わって、ほかの国々、カナダ、ドイツ、フランス、スロバキア、トリニダード・トバゴ、ボリビア、それにオレゴン州からボランティアが来ている。学期の間全部で14名のボランティアだ。彼らは、なんと素晴らしい献身を見せてくれたことだろう!ジョージタウンには飛行機整備の見事なチームもある。でも今僕らは、時間、家庭、家族、そして国の都合を犠牲にしてGAMASのチームに加わって献身しようとする、辺境パイロットが必要なんだ」
「問題を主にもって行くわ。困難を挑戦とし、遅延を信頼と忍耐を発達させる時として、それらを神様にゆだねることのできるボランティアを選んでくださるように主に求めるわ。主が、神様にすべて明け渡せば、たとえ欠点があっても、神様の力によって、神様の栄光のために勝利者になることを人々に強く印象づけてくださるでしょう」

そう言って、ベッキーは自分の聖書を取りに寝室へ行きました。
しばらくしてから、彼女は階段を駆け下りて来て、デイビッッドを抱いて声を上げました、「神様は答えをくださったわ。モーセが管理の仕事が多すぎて重荷を感じたとき、主が70人を集めるようにおっしゃったことを覚えている?神様は言われたのよ、『わたしは下って、その所で、あなたと語り、またわたしはあなたの上にある霊を、彼らにも分け与えるであろう。彼らはあなたと共に、民の重荷を負い、あなたが、ただひとりで、それを負うことのないようにするであろう』。これは民数記11:17よ。神様はこの瞬間に、飛行するという重要な仕事を助けるために足を踏み出して志願する、献身したパイロットたちを備えておられるに違いないわ」
ベッキーの確信に励まされて、彼らはひざまずき重荷を主にあずけました。

数週間後、デイビッドとベッキーは、卒業生の集いで話をする予定になっていた、サウザンアドベンチスト大学に向かいました。彼が知らなかったのは、大学が彼をその年の最も傑出した卒業生に選んだばかりだということでした。大学の教会の礼拝説教をすることになっていたデイビッドは、体育館が中年の退職者たちでいっぱいになっていることに気がつきました。空いた座席はありませんでした。人混みから離れたところで、オーヴィル・ドネスキーとゲーリー・ロバーツというふたりのパイロットが、デイビッドの説教の中で言ったこと聞いていて、大きな感銘を受けました。

ゲーリーは航空機医事伝道者一家の中で育ちました。今は正規の看護師、専門パイロット、それに整備士である彼は、医療の働きに焦点を当てた航空機伝道プログラムに導いてくださるように神様にずっと祈っていました。聖霊は、GAMASが彼の祈りへの答であると語りかけました。彼はやはり正規の看護師である若い女性と会う約束をしていました。彼は彼女に、ガイアナ奥地の未踏の地域でのパイオニアに召されたと感じたことを話しました。

デイビッドは13年前に、メキシコでオーヴィル・ドネスキーの兄弟と一緒に飛行したことがありました。オーヴィルとその妻オーディルもまた、7歳のアンドリューと3才のクリスティーナという子供と共に、ガイアナでの飛行機を使った伝道の働きに加わることを考えるようにと、神様の御霊に励まされるのを感じました。これは彼らの立派な、家を売り、オーヴィルは、テネシーのカレッジデイルにあるマッキーベイキング会社で高収入を得ている技師として研究に従事する仕事を止めることを意味しました。そのような思い切った生活スタイルの変化に、危険を冒して乗り出すことを恐れたけれども、彼らは信仰によって前進を始めました。

オーヴィルの家族共々、ゲーリーとオーヴィルはデイビッドと一緒に飛行しながら、ガイアナで2001年2月の大部分を過ごすために旅費を自ら支払うほど、強い献身の念を感じました。ペルーのプカルパの飛行場でクライド・ペーターズからの招待を受け入れて、彼らはジャングルサバイバルの集中訓練課程をとりました。オーヴィルとゲーリーは、ブラジル横断徹夜飛行のためのツインコマンチの副操縦を交代でしました。彼らは、数時間休憩をとるため、そして燃料補給のために、ボリビアに着陸しました。ペルーのプカルパにその夕方到着したときの彼らは、ガイアナでの飛行機を使った伝道のために、神様がどのようにしてもうひとつの扉を開かれるのか知りませんでした。

ペループロジェクトのパイロット、アルバート・マリンが、彼らに会って言いました。「来て、僕らの最初のセスナ182辺境飛行機『J.J.エイキン』を見たまえ。故障したギアの修理の最中で、新品より頑丈になるだろう。僕らは今、第2機を飛ばしており、神様の誉れと栄光のために『J.J.エイキン』を使うことに興味を持つ買い手を祈っているところだ」

オーヴィルはデイビッドにささやきました。「彼は、僕たちがガイアナのために買うセスナ182を探しているのを知っているはずがないですよね」
デイビッドは頭を振りました。「彼が知るわけがないよ」とささやき返しました。「神様が何かを特別にひそかに用意しておられるのかな?」

何日かの内に、価格が設定され、売渡契約が承認され、その飛行機がガイアナで神様の働きを続けることに、仲間全員が興奮しました。資金の半額が支払われ、飛行機が渡されて数ヶ月の内に残りの半額が支払われることになりました。

オーヴィルとゲーリーは2001年の夏に、GAMASのボランティアチームに加わる決意をしました。デイビッドとベッキーは合衆国へ戻る飛行機に乗る直前に、彼らに話しかけました。オーディルを抱きかかえたオーヴィルは、その心を開きました。「私たちはイザヤ30:21の神様の約束を疑うことはできません。『また、あなたが右に行き、あるいは左に行く時、そのうしろで「これは道だ、これに歩め」と言う言葉を耳に聞く。』私たちの必要をことごとく与えてくださるという神様の約束を思い起こすと、神様の平安が心にあふれます。不安でふるえながら私たちは、私たちを導く神様のみ手を頼みとして、パルイマのD.I.I.C.の近くにあるカマラング川の岸に粗末な家を建てることにしました。私たちは航空機伝道プログラムの役割に一端を担い、D.I.I.C.で管理上の責任を助け合って共に負う特権を与えられています。いつの日か間もなく、だれもがあらゆることを神様にまったく信頼しなければならなくなるでしょう。私たちは今学び始めることを選び、神様が私たちのために何をしてくださったかを分かち合う機会をとても喜んでいます」
ゲーリーはその通りだとうなずきました。「ガイアナへの訪問は、神様が私を、急速に発展しているこのガイアナでの働きを支えるために招いておられる、という確信を確かなものとしました。私も決心しました。オーヴィルは地区7に設立された働きを支えるために新しいセスナ182を、私は地区8で働きを開拓するために、新しい短距離離着陸装備が整っている、近頃手に入れたセスナ172を飛ばすでしょう。神様にすべて支えていただくという理念に、私たちも身をゆだねます。
同時に私たちは、兄弟たちと共に働き、神様の教会と使命に忠誠を尽くします。私は、今は神様の力と恵みのことを何も知らない大切な先住民たちの救済に向けて、意義ある貢献をするために一致して働きながら、神様の民に加わる可能性にわくわくしています」

その後すぐ、デイビッドは、バービス川ほとりにあるキンビアの新しい学校で働くローレルブロックアカデミーのグループを連れてきた、ワーレン・マクダニエル2世からの伝言を受け取りました。ワーレンとその妻ジョディは、彼らの9歳の娘テイラー、6歳の息子ワーレン3世と一緒に、キンビアの新しい学校バービスアドベンチストアカデミーを率いる決意をしました。

デイビッドはベッキーの手を握ってささやきました。「僕をとても勇気づけたのは、オーヴィル・ドネスキーとワーレン・マクダニエルがふたりとも、大会社のとても収入のある高い管理職の地位を、神様に従うために捨て、家族と一緒に、ボランティアとして未知の世界に入って行くのを目撃したことだ。全時間の専門のボランティア宣教師になるのは、火あぶりの刑に処せられるようなものだ。徹底的な犠牲に驚いて、人々は見に来る。彼らはそうして、『犠牲者』の顔じゅうに書かれている神にある喜びを見ることができ、同じ経験をしたいとの願望に染められるようになるのだ」
喜びにあふれて話ができずに、ベッキーは頬を流れ落ちる涙をぬぐいました。
デイビッドは続けました。「ガイアナのすばらしいチームを得て、僕もまた、島々に行き渡るカリビアンネットワークの増大する必要に注意を向けることができた。おお、僕は君に、僕らの良友で長い間教団の協労者だったセントルシア出身のギルバート・ジュニア・フランシスコが、僕らのカリビアンファミリーネットワークのチームに会社秘書として加わったことを話すのを忘れていた。神様は僕らへの約束を守っておられる。神様は僕らがぜひとも必要としていた助けを与えてくださった。僕らは、すべてを祝福としてくださるように神様に信頼しながら、主の奉仕のためのボランティアを志している神様のみ手の中の器にすぎない」

うやうやしく頭を垂れて、デイビッドは声高く祈りました。「どうか、愛する父よ、私たちの目はあなたに向いております。あなただけ、心と動機を読めるあなただけが、これからも続けて、献身した働き人の心を、ボランティアとなるように動かすことがおできになります。あなたは、『キリストの御名がまだ唱えられていない所に』(ローマ15:20)行くために、この世の便宜を、そうです、命さえも喜んで犠牲にしようとしている心をご存知です。私は飛行機、テレビ局、学校、そして医事伝道の働きに伴った恵みの奇跡を喜びます。都会でテレビによって福音にあずかっている幾百万という人々とまったく同じように、これらのいとしいアメリカ先住民もあなたの子供たちです。あなたは始めたことを完成なさるという保証を感謝します。ヨシュアのように、私たちはあなたの約束に頼ります。『強く、また雄々しくあれ。あなたがどこへ行くにも、あなたの神、主が共におられるゆえ、恐れてはならない、おののいてはならない』(ヨシュア1:9)。あなたの聖なる御名をほめたたえます。アーメン」

24. 神の力
付録 デイビッド語る